五十七年度二部昇格なる、は先ず当面の目標達成というべきか、ほんとうによく頑張ったものだと最初に諸君の努力を賞讃したい。
とくにこの三月で社会に巣立つ諸君には、君達の公約どおり名工大卓球部の隆盛を予告するかのような貴重な一歩を残してくれたことに深く感謝する次第である。
勝負が時の運とはいえ、心・技・体・智にわたる勝利への努力に一歩でもまさる者がいつも勝者であった過去の例外のない事実が指摘するように、君達は少なくともリーグ三部で最大の努力をしたと言える。
その一つが冬の厳しいトレーニングであり、その一つがくじけそうになった心を辛くも支えた君の信念であり、仲間達であった。長い人生の道端で過去を振り返ることがあるとすれば、その原点はいつもこの名工大卓球部にあるのではないか。
大学の青春に、力の限りをかけて残した汗の結晶二部の座は一部への足掛かりとなるであろう貴重な卒業記念樹として多くの後輩達に語り伝えてゆくことを約束したい。
さて、この拙文が実感をもって諸君の目に触れるのはいつのことか。既に卒業も遠く、その日の多忙に追われる社会の流れの中で減少の一途に向かう体力の衰えにその回復を再度卓球に求める壮年のあるいは、老いた君の寸暇であるかもしれない。
名工大卓球部は永遠である。
この日のために諸君を待っている。遠慮抜きの訪学を切に望むものである。
ところで、在学の部員諸君、君の先輩は土台を築いて去ってゆく。この土台を君に託して去ってゆく。
足音を高めよ、名工大に卓球部あり!
既に一部の照準は射程距離内にある!
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